株式投資で含み損が大きくなって保有し続けている塩漬け株をどうしたらいいか悩んだことはありませんか?
いったん含み損が膨れ上がって塩漬け株になると損切りしたくてもできなくなってしまいますよね。
本記事ではそんな塩漬け株の処理や対処法について書きました。
塩漬け株をどうしたらいいか悩んでいる方はご参考ください。
塩漬け株はどうする?
塩漬け株を改めて定義させてもらうと、保有している株の含み損が大きくなって損切りできずに持ち続けている株、のことです。
意味合い的には本当は損切りしたいけど、含み損の金額が大きすぎて切れずに持ち続けている株ですね。
塩漬け株の種類によっては、
・早めに損切りしたほうがいい塩漬け株
の2種類に分類されます。1つずつ説明していきます。
保有し続けても大丈夫な塩漬け株
塩漬け株であっても保有し続ける根拠(メリット)がある株であれば、そのまま持ち続けても大丈夫です。
例えばですが、
・配当金がもらえる
・株主優待がもらえる
などですね。上記のようなメリットがあるのであれば、塩漬け株を持ち続ける意味もあります。
今後もずっと配当金がでる銘柄であれば、株価に対して年平均で1~3%の配当金がもらえるので数年持てば含み損よりも多くの配当金になるかもしれません。
株主優待も近い考え方でもらい続けているうちに株主優待の価値が含み損を上回るなら持ち続ける意味がありますよね。
あとはイレギュラーではありますが、過去10年ほどのチャートを見て、大きく上がったり下がったりしていて戻ってくる可能性が見いだせる、などです。
こういったチャートですね。
上下に大きく動く銘柄であれば買値まで戻る可能性があるので、資金が拘束されることを気にしないなら保有し続けても大丈夫です。
本来、塩漬け株は早めに解消したほうが良いのですが、高確率で含み損を解消できそうであれば保有し続ける意味がありますね。
早めに損切りしたほうがいい塩漬け株
逆に保有し続ける根拠(メリット)がない塩漬け株は早めに損切りを考えたほうがいいでしょう。
保有し続けても良い塩漬け株の逆になりますが、
・配当がない
・株主優待がない
つまり保有していることでリターンが得られない塩漬け株は保有し続けずに早めに損切りしたほうが良いです。
特に配当がなく、株主優待がない銘柄は新興市場の株が多いので上場廃止や倒産の可能性もやや高くなります。
過去のチャートで上下に大きく動いている銘柄であれば保有して値上がりのチャンスも待てますが、そうでない下げ続けている銘柄もあります。
このような長い期間見て下がってきているような銘柄だと、戻ってくる可能性は低くより一層下げる可能性があります。
そういった銘柄は損切りすることを念頭に置いたほうが良いでしょう。
塩漬け株を保有し続けるには根拠(メリット)が必要
ここまで説明したように、塩漬け株を保有し続けるのであれば保有する根拠(メリット)が必要になります。
今後も保有し続けたほうが得するのであれば保有し続けるべきですし、損するのであれば手放すべきですよね。
塩漬け株なので現段階の含み損が気になると思いますが、将来的にわたって得するのか損するのか合理的に判断しましょう。
今の含み損だけ見てしまうと冷静な判断ができず正しい対応ができなくなってしまいます。
そういった場合、今後も保有し続ける理由をノートに書きだしてみると客観的に判断することができます。
・配当や株主優待なし
【保有する根拠】
・過去10年チャートで大きく上下している。
といった感じに書くだけでも状況を客観的に見れます。
冷静な判断ができなくなったら保有し続ける根拠をノートに書きだしてみてください。
塩漬け株のデメリット
塩漬け株を保有し続けることには含み損以外のデメリットがあります。
それは塩漬け株を保有する資金が固定されてしまうことです。
有り余るほど資金があるのであれば困らないかもしれませんが、固定されてしまった分の資金は別の銘柄に投資することができません。
基本的には利益が出る可能性が高い銘柄に投資をしていくべきですが、塩漬け株があるとそれが妨げられてしまいます。
上がる見込みがない塩漬け株を保有していることで別の銘柄で利益を出す機会を失ってしまうのです。
あともうひとつの隠れたデメリットではありますが、株の場合、上場廃止や倒産のリスクがあります。
塩漬け株になっている銘柄は基本的に株価が下がっている銘柄かと思います。
株価が下がり続けている銘柄では上場廃止や倒産のリスクが高まっていきます。
保有し続けたくても上場廃止や倒産してしまえば価値がなくなって売るに売れなくなってしまいます。
ここまでいってしまうと立ち直れない損失になるでしょう。
塩漬け株にはこういった見えないデメリットとも隣り合わせなのです。
塩漬け株の損切り方法
塩漬け株の損切り方法ですが、2種類方法があります。
・現時点の損切りラインを設定して損切りする
どちらにしても最終的には損切りことにはなりますが手順が違います。
段階的に損切りしていく
これは最低単元以上の株を保有しているときに有効です。
500株の塩漬け株があるとしたら、100株ずつ損切りするといった方法です。
仮に、含み損が15万円あるとして、一気に損切りするとやっぱりメンタル的にきついですよね。
100株ずつであれば3万円の損失は痛いですがまだ耐えられます。
これを1か月おきに損切りしていくと5か月で全て処分することができます。
処分している間にさらに下がって損失が膨らむ可能性もありますが、100株ずつ減らしている分ダメージもちょっとずつ減っていきます。
また下がるだけじゃなく逆に上がって損失が少し減ることもあります。
段階的な損切りは得になるから行う、というよりはメンタルダメージを弱めるために行うという方法です。
僕もメンタル弱いのでこの方法は使ってました。
逆に100株分で受けた損失を、利益を出して少しでも減らすために努力する材料にもなりましたね。
現時点の損切りラインを設定して損切りする
現時点のチャート状態を見て損切りラインを改めて設定する方法になります。
こちらはメンタルが強く損切りラインが判断できる人であれば有効な手法になります。
過去のことはいったん忘れて、「今このタイミングで買ったらどこで損切りするだろうか?」ということを考えるわけです。
もし上昇していけば本来であれば利益確定するタイミングで塩漬け株を処分します。
ただし、この方法はおそらくほとんどの人が使いこなすことが難しい気がします。
というのもこの損切り方法ができる人はおそらく塩漬け株になる前に損切りしているはずだからです。
なので塩漬け株を作ってしまった人からするとこの方法は現実的でないかもしれません。
先に紹介した段階的に損切りしていく方法がおすすめですね。
塩漬け株を作らないために
塩漬け株ができてしまう一番の理由はおそらく、『含み損が大きくなりすぎた』ことでしょう。
含み損が大きくなりすぎて受け入れられない損失額になり、切るに切れないというのが本音だと思います。
となると、塩漬け株を作らないためには次の方法が有効です。
・1銘柄に対する投資金額を小さくする。
ひとつずつ説明していきましょう。
含み損が小さい段階で損切り設定をしておく
理想を言えば、購入と同時に損切り設定をしましょう。
購入と同時に損切り設定をしてその設定を下にずらさないようにします。
上昇していって上にする分は大丈夫ですが、下にずらしてはいけません。
一回損切り設定を下にずらし始めたらひたすらずるずる設定を変えてしまうからです。
これさえ守れば100%塩漬け株はできません。
利益確定までいくか損切りされるかのどちらかです。
会社員の方であれば、指値注文を出していて日中に注文が入るということもあるかと思います。
その場合は、家に帰ってからその日のうちに損切り設定をしましょう。
これを怠ると大きな含み損を抱えたときに塩漬け株ができる可能性が高まります。
注文確定日にはちゃんと損切りを設定するクセをつけましょう。
それさえできれば塩漬け株はできません。
1銘柄に対する投資金額を小さくする
どうしても損切り設定が苦手という方におすすめなのが1銘柄に対する投資金額を小さくするという方法です。
塩漬け株ができる根本的な原因は受け入れられない損失額になってしまうことでしょう。
ですので、許容できる損失額にするために1銘柄に対する投資金額を小さくするという方法が有効です。
例えば、含み損15万円が許容できない人であれば投資金額を10分の1にしてみてください。
1万5000円の含み損であればすんなり損切りできる人も多いのではないでしょうか。
株のプロトレーダーなら損失を単純な数字として割り切れるでしょうが、会社員の副業でやっている個人投資家はそううまくは割り切れません。
ですので、自分が冷静でいられる損失額になるように投資金額を小さくしましょう。
慣れてくれば徐々に投資金額を上げてもいいかもしれませんが、冷静に判断できない時点で良い投資とは言えないでしょう。
1銘柄に対する投資金額を小さくしたうえで損切りするのであれば、期間損切りを使うことで簡単に損切りできます。
期間損切りの方法については『【株の損切り】うまく損切りできない人へ!利益が増える損切りルールとは?』に書いているので合わせて読んでみてください。
最後に
本記事では塩漬け株を損切りすべき基準や損切りの方法、塩漬け株を作らないための方法についてご紹介しました。
すでに含み損の大きい塩漬け株を保有している方は今回の記事を参考に対処してみてください。
損切り方法や投資法に自信がない方は、株の勉強におすすめの本5選!初心者から中級者まで使える株式投資の本を紹介の記事も合わせてどうぞ。
僕も最初は塩漬け株をよく作っていましたが、この記事で紹介している投資法の本を読んでから塩漬け株を作ることがなくなりました。
損切りが苦手な方にはおすすめです。